東南アジア諸国の中で意外な注目国がカンボジアです。人口はそれほど多くありませんし、所得も最貧国の一つですが、在タイ日系企業にとってはタイに近く、社会も比較的安定しているので、市場開拓がしやすいようです。また、政府援助案件も洪水関連以外はすでに卒業しているタイとは違って継続的にあります。日本の援助にとってアジアのモデル国とも言えるでしょう。
カンボジア語の翻訳をコーディネートしていて困ることは、フォント間の表示の互換性が弱いことです。クメール文字のフォントは種類が多いのですが、フォントのグループが違うと、文字化けします。同じグループでもしばしば文字化けします。私は当初、文字化けしていることが分からず、お客様から怒られました。文字の中に出てくる点線の丸とか、+記号とかは、文字化けなのです。
クメール語の文字化けを避けるためには、翻訳者が使ったフォントをコンピュータにインストールする必要があります。それでもWindowsなら良いのですが、Macでは文字サイズが異なったりして、レイアウトが崩れます。このため翻訳者には、翻訳提出の際にテキストファイルだけではなくpdfファイルにしてもらう必要もあります。
クメールフォントのやっかいなことは、Adobe(アドビ)が対応していないことです。たまにパンフレットの翻訳とDTP依頼がありますが、イラストレータが対応していないため文字化けしてしまいます。このためDTPではpdfファイルから切り取って貼付けるしかなく、手間がかかってしまいます。
2013年3月
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